Windows で仮想マシンを作る(multipass)
multipassを使うメリットは、コマンドを使うことで、複数の仮想マシンを制御することが出来ることです。複数の仮想マシンを同時に使うようなシチュエーションで便利です。
- 1 multipassを使うために必要なソフトウェア
- 1.1 VirtualBoxのインストール
- 1.2 Hype-Vの有効化
- 2 multipassのインストール
- 3 multipassによる仮想マシン(VM)の制御
- 3.1 VMの作成
- 3.1.1 1つのVMを作成する場合
- 3.1.2 稼働しているVMのスペック確認方法
- 3.2 稼働中のVMを確認
- 3.3 VMの削除
- 3.3.1 指定のVMのみを削除する場合
- 3.4 特定のVMのShellに接続する場合
- 3.1 VMの作成
- 4 multipassで起動するVMのスペック
multipassを使うために必要なソフトウェア
Hyper-VかVirtualBoxのどちらかをインストールしておきます。Windows利用者の多くは、Pro版よりもHome版を使っていることが多いので、Home版向けにVirttualBoxの入れ方を説明します。既にインストール済みの人はこの作業は飛ばしてください。
VirtualBoxのインストール
ホームページで左側に表示されている「Downloads」をクリックします。
VirtualBox X.X.XX platform packages と表示されている箇所の下の「Windows hosts」をクリックします。その時の最新版のインストールファイルをダウンロードすることができます。
2024年4月時点は、VirtualBox-7.0.14-161095-Win.exeVirtualBox X.X.XX Oracle VM VirtualBox Extension Packと表示されいてる箇所の下の「All supported platforms」をクリックします。拡張期のインストールファイルをダウンロードすることができます。
2024年4月時点は、Oracle_VM_VirtualBox_Extension_Pack-7.0.14.vbox-extpack「3」でダウンロードした、末尾がWin.exeで終わるファイルをダブルクリックし、VirtualBoxをインストールします。
VirtualBoxをインストール後、「4」でダウンロードしておいた拡張ファイルをダブルクリックし、VirtualBox拡張機能をインストールします。
Hype-Vの有効化
Hyper-Vを使う場合は、Pro版のWindowsが必要です。Windows 10 / 11 のどちらかを使っている場合は、https://learn.microsoft.com/ja-JP/virtualization/hyper-v-on-windows/reference/hyper-v-requirements をご確認ください。
multipassのインストール
「Your tracker settings」が表示された場合は、「Accept all and visit site」 をクリックします。
multipassのWebサイトが表示されます。
「Install now」をクリックし、画面下に移動します。お使いの環境に合わせてOS名をクリックします。ここでは、Windowsをクリックします。
Download Multipass for Windows をクリックします。(2024年4月現在 multipass-1.13.1+win-win64.exe)
ダウンロードされたmultipassのファイルをダブルクリックして、インストールを始めます。画面指示に従って、インストールを行いましょう。もし、Pro版のWindowsを使っているのであれば、ハイパーバイザーには、Hyper-Vを選びましょう。Home版のWindowsの時は、VirtaulBoxをハイパーバイザーとして使うことになります。
Windows環境を再起動します。
multipassによる仮想マシン(VM)の制御
Windowsのターミナルアプリを起動します。WindowsのPowerShellやターミナルアプリでも良いです。
VMの作成
1つのVMを作成する場合
次のコマンドを実行します。
multipass launch --name myvm
このコマンドでは、myvm という1つの仮想マシンを起動することができます。
初回は、Linux(Ubuntu)イメージの取得があるため時間がかかります。ダウンロードが終わると、「Waiting for initialization to complete」と表示されます。初期化していることを示しますので待ちます。
実行結果
Launched: myvm
稼働しているVMのスペック確認方法
次のコマンドを実行し、multipassで起動する標準的なVMのスペックを表示します。multipassで扱うVMのスペックを表示するには、次のコマンドを実行します。
multipass info myvm
「multipass info vm名」のコマンドで、multipassで起動中のVMのスペックを表示することができます。
実行結果
稼働中のVMを確認
次のコマンドを実行します。
VMの削除
VMの削除には、次のコマンドを実行します。
指定のVMのみを削除する場合
例えば、testvm1 を削除する場合は、次のコマンドを実行します。
delete しただけでは、ゴミ箱に入っただけで、recover コマンドで戻せる。完全削除には、次のコマンドを実行します。
特定のVMのShellに接続する場合
指定したVMの中に入って、直接コマンド等で操作したい場合は、次のコマンドを使用します。
接続中のVMのshellから離脱し、ホストであるWindows環境に戻る方法
次のコマンドを実行します。
multipassで起動するVMのスペック
標準のVMスペック
必要なメモリ等を全く指定しない場合は、CPU コア x1 , メモリ 1G, ディスク 5G , Ubuntu LTS のVMが起動します。VMのOSは、Ubuntu LTS に固定です。
割り当てCPU数やメモリ容量、ディスク容量を指定して、仮想マシンを起動したい場合
次のコマンドを実行します。
上記では、2つのCPU、4GBのメモリ、20GBのディスクを割り当てた例です。起動するLinuxイメージをダウンロードする場合は、ネットワークの通信速度の問題により、時間がかかることがあります。