コンテナ環境構築 (VMを使わない版) ( 関連 : 7.8 / 7.9 )

Macの場合を中心に説明する。Windows環境向けにもDocker Desktopは配布されているので、WindowsにDocker Desktop をインストールすることは可能。

Macでは、Docker Desktopの代わりに、OrbStackやPodman Desktopを使うこともできます。どちらでも構いません。https://mydocument.atlassian.net/wiki/spaces/support4textbook/pages/1835630605

Docker Desktop のインストール要件

Windowsの場合は、Hyper-Vを有効化しておくこと。
https://docs.docker.jp/docker-for-windows/install.html

Macの場合は、VirtualBoxがインストールされていないことが必要。
https://docs.docker.jp/desktop/mac/install.html

Docker Desktop 環境のインストール

Macのターミナル および WindowsのWindows PowerShellで確認済み。

Docker Desktop のダウンロード

https://www.docker.com/products/docker-desktop/ にアクセスします。

お使いの環境に合わせたインストーラーをダウンロードします。Windows環境の人は、「Windows」の文字をクリックし、Windows版のDocker Desktopのインストールファイルをダウンロードし、インストールしてください。
ここでは、「Mac with Apple Chip」を例にします。Intel系の場合は「Mac with Intel Chip」を選んでください。Apple Silicon系の場合は「Mac with Apple Chip」になる。クリックすることで、ダウンロードを許可しますか?と表示されるので、「許可」をクリックします。

ダウンロードが終わると、「ダウンロード」フォルダに格納されます。Webブラウザの設定次第では、別の場所に保管されることがあります。

インストール

ダウンロードした「Docker.dmg」を開く。

Macでは、Finderが開く。画面の指示通りに、「Docker」アプリを、「Applications」フォルダにドラッグ&ドロップ。

上の画面を閉じる。Finderを開く。

Finderの左側に表示されている「Docker」で、枠部分をクリックし、インストーラーのマウントを解除する。<< Mac特有の操作で、Windowsにはありません。

Docker Desktopの起動

Finderのアプリケーションフォルダから、「Docker」をダブルクリックして起動する。

初回起動時は、次のように警告が表示される。「開く」をクリック。

権限について確認を求めてくるので、「OK」をクリック。

Macのユーザー名とパスワードを入力し、「ヘルパーをインストール」をクリック。

利用規約に同意する。「I accept the terms」にチェックを入れ、「Accept」をクリック。

Docker Desktopが起動する。

動作確認

Finderのアプリケーションフォルダ内のユーティリティフォルダを開き、「ターミナル」を起動。Windows環境の場合は、Windowsに付属しているWindows PowerShell を使いましょう。

次のコマンドを実行する。

docker run -d -p 80:80 docker/getting-started

Docker Desktopに、コンテナが起動したことが表示される。

起動したコンテナにカーソル(矢印)を合わせる。ボタンが5つ表示される。ボタンの一番左側をクリックすると、Webブラウザが起動し、Dockerの始め方が表示される。

Dockerの始め方 (Getting Started)の表示

コンテナを停止する場合は、Docker Desktopで表示されているコンテナのうち、真ん中のボタンをクリックすると、コンテナを停止することができる。

インストールされているDockerとDocker Composeの確認

Dockerのバージョン確認には、次のコマンドを実行

docker -v

2022年3月時点のバージョンは以下

Docker version 20.10.13, build a224086

Docker Compose のバージョン確認には、次のコマンドを実行

2022年3月時点のバージョンは以下

実務で使えるアプリケーションをコンテナで起動してみる

Macの場合は、ターミナルを使って次のコマンドを実行します。NextCloudは、Google Driveのようなオンラインストレージを自社や自宅用に構築することができます。またNextCloudに「アプリ」と呼ばれる追加機能により、Zoomのようなテレワーク向けのビデオ会議システムなどを有効化することも可能です。

Docker Desktopに、起動したnextcloudのコンテナが表示されます。コンテナ名(例 ecstatic_dijkstra ) はランダムで自動生成されます。

Webブラウザで、http://localhost:8080/ にアクセスします。NextCloudの初期セットアップ画面が表示されます。管理者となるユーザー名とパスワードを入力します。その後、「Install」をクリックします。

「推奨アプリ」は、インストールすると時間がかかりますので、すぐに使うには推奨アプリをインストールせずに、「キャンセル」をクリックして基本機能のみを使うようにします。

案内のアニメーションが表示されます。画面中央右側の矢印をクリックし案内を表示することができます。右上の「X」をクリックすると、案内を閉じることができます。

作成した管理者アカウントで、NextCloudの基本機能を利用することができます。

NextCloudの運用については、NextCloudの公式ドキュメントをご確認ください。

コンテナの停止や削除など

Docker Desktop アプリの画面から、「Containers」の画面で、■で停止、ゴミ箱のアイコンをクリックでコンテナの削除ができる。削除の場合、コンテナの停止 → コンテナの削除の順で行うこと。