ローコードツール環境を用意してみよう:Pleasanter
Pleasanterは、オープンソースソフトウェアとして無料から使えるローコード開発ツールになります。
Pleasanter(プリザンター)の稼働環境を構築する場合
CPU 2コア、メモリ4GB以上のサーバーを用意する必要があり、パブリッククラウド上でSaaS形式のプランを利用しない場は、AWSやMicrosoft Azure、IBM Clouod、Oracle Cloud 等で、有料の仮想サーバーやベアメタルサーバーを契約して環境構築するか、Microsoft Azureのサーバーレス構成を取る必要があります。
仮想マシンを使う場合
CPU 2コア、メモリ4GB以上の仮想マシンを、IaaS環境あるいはパソコン上で用意して、Pleasanterの実行環境を構築します。
Windows11 + VirtualBox 7.0.14 + Ubuntu 22.04 環境で動作確認済み
MacOS 14 + UTM 4.4 + Ubuntu 22.04 環境で動作確認済み
セットアップについて
原則、公式サイトのドキュメントを使うこと公式サイトのドキュメントでセットアップできます。
仮想マシンで動かすにあたり、上記の公式サイトのドキュメント(手順書)について追記や変更箇所があるので、それらについて述べます。
作業前に注意すること
各種ファイルの編集には、viエディタかnanoを使う。sudo nano ファイルのパス のように書いて実行すると、ファイルの編集ができる。
作業用ユーザ名は、user1 とする。Pleasanter(プリザンター)を起動するユーザ名は、作業用ユーザ名と同じになる。作業用ユーザ名は、各自で読み替えること。
変更箇所① 「PostgreSQLのインストール」の作業
wget --quiet -O - https://www.postgresql.org/media/keys/ACCC4CF8.asc | sudo apt-key add - の後に、次のコマンドを実行する。
sudo apt update && sudo apt upgrade -y
PostgreSQL 16のインストールのため、最新のリポジトリに変更手続きを行う。
また、PostgreSQLの操作に不慣れな時は、以下を参考にする。
postgres=# から離脱するときは、exit を実行する
postgres@コンピュータ名のように、postgresユーザーから作業ユーザに戻る時は、su - 作業用ユーザ名(例 su - user1) を実行する
変更箇所② pg_hba.confの編集作業
vi か nano エディタを使い、/etc/postgresql/16/main/pg_hba.conf を変更する。例は下記の通り。vi を使う場合は、nano の部分を置き換えること。
sudo nano /etc/postgresql/16/main/pg_hba.conf
データベースが仮想マシン内にある場合は、以下のように変更すれば良い。
# "local" is for Unix domain socket connections only
local all all trust
変更箇所③ アプリケーションの準備
Pleasanter(プリザンター)のインストールファイルは、wget コマンドを実行すると取得できる。
2024年4月時点では、Pleasanter_1.4.3.1 が最新バージョン。
Ubuntuでは、unzip をインストールしないとZipファイルの解凍ができないので、unzipをインストールする。
初期設定前の管理者用ログインIDとパスワード
起動すると、下図のようになる。管理者ログインの初期値は、次のとおり。
ログインID : Administrator
初期パスワード:pleasanter
ログイン後、初期パスワードの変更を求められるので変更します。(例 zxcvfr45)
新しいパスワードを入力後、「Change」をクリックします。
Pleasanterのトップが表示されます。これ以降は、公式サイトのドキュメントをよく確認しつつ操作しましょう。
本番運用時の注意
最低限、バックアップの仕組みを整えておきましょう。仮想マシンとデータベース(PostgreSQL)両方を定期的にバックアップする必要があります。仮想マシンは、それぞれの環境別の方法でバックアップできますが、データベースは自分で仕組みを整える必要があります。また、バックアップで取得したファイルは、別環境に保管しておきます。
関連ドキュメント:ユーザマニュアル:FAQ:PostgreSQL データベース バックアップ・リストア手順
公式サイトのドキュメント