パソコン内の仮想マシン上で、dokkuによるPaaS構築

2022年6月1日時点の情報です。

動作確認として、VirtualBoxを用いて仮想マシンを作成し、Ubuntu 20.04 Server を使用しています。

目次

前提

  • 仮想マシンに割り当てたIPアドレスは、192.168.99.200 で、パソコンからSSH接続が可能なものとします。仮想マシンに割り当てたIPアドレスは、構築環境次第でそれぞれ異なりますので、各自で読みかえてください。

  • 仮想マシン上で作業を行うユーザー名を、user1 とします。このユーザー名は、sudo が実行可能なものとします。ユーザー名は人それぞれ異なりますので、各自で読みかえてください。

Gitのインストール

gitコマンドを使いますので、インストールしておきます。だいたい入っていることが多いのですが、入れた覚えがない人は、次のコマンドを実行しておきます。

sudo apt-get install -y git

公開鍵の作成

dokkuをインストールするには、公開鍵が必要です。公開鍵を作成済みであれば良いのですが、心当たりがなければ公開鍵を作成しましょう。

ssh-keygen

画面指示に従って進めます。下記のメッセージでは、Enterキーを押します。user1 のディレクトリ直下に、.ssh というディレクトリを作成し、そこに秘密鍵を作ることを意味します。

Enter file in which to save the key (/home/user1/.ssh/id_rsa):

秘密鍵のパスフレーズの登録を求められます。

もう1度、同じパスフレーズを入力します。

これで、/home/user1/.ssh/ 下に、秘密鍵 id_rsa と 公開鍵 id_rsa.pub が作成されました。ls -lコマンドで確認できます。

実行結果

dokkuのインストール

公開鍵を用意した後、次のコマンドを実行します。

dokku は、2022年5月現在の最新版が、0.27.5 になります。最新版は、https://github.com/dokku/dokku/releases で確認できます。

この時、sudo をつけてコマンドを実行していますので、作業用ユーザー( 例 user1 )のパスワードを要求されることがあります。要求された場合は、パスワードを入力してEnterキーを押します。

5~10分程度待ちます。dokkuに必要な各種ソフトウェアがインストールされます。

dokkuに公開鍵を登録

準備済みの公開鍵を、dokkuに登録します。

この時、sudo をつけてコマンドを実行していますので、作業用ユーザー( 例 user1 )のパスワードを要求されることがあります。要求された場合は、パスワードを入力してEnterキーを押します。

実行結果

dokkuで使用するIPアドレスの割当て

dokkuには、ドメイン名を本来は割り当てるべきですが、今回はパソコン上の仮想マシン上に構築しますので、IPアドレスをdokkuのドメイン名として割り当てます。

192.168.99.200 は、仮想マシンのIPアドレスですので、構築環境次第でそれぞれ異なります。ご自分の仮想マシンのIPアドレスに読みかえて、上記コマンドを実行してください。

実行結果

dokkuのヘルプ確認

dokkuを操作するためのヘルプは、次のコマンドで表示します。

サンプルアプリの起動

上記実行後、次のようなメッセージが表示された場合は、yes を入力し、Enterキーを押します。

公開鍵に対する秘密鍵のパスフレーズを求められるので、秘密鍵のパスフレーズを入力し、Enterキーを押します。

dokkuへサンプルアプリのデプロイ(導入)が始まります。特にエラーが起きなければ、次のように表示されます。

Application deployed: の直下に表示されたポート番号を含むURLに、仮想マシンを動かしているパソコンのWebブラウザでアクセスします。192.168.99.200 は、dokkuにドメイン代わりに登録した仮想マシンのIPアドレスですので、構築環境次第でそれぞれ異なります。各自のIPアドレスに読みかえてください。

Webブラウザで、「Hello World!」と表示されれば、成功です。

まとめ

これまでの手順で、パソコン上の仮想マシンに、プライベートクラウドとして、dokkuによるPaaS(プラットフォーム アズ ア サービス)を構築し、アプリケーションを動かすことを確認できました。

参考資料